さて、会場構成を見てみると、第1室が非常に狭く感じられた。その空間にさらに高さのある立体作品が置かれていたのが気になった。第1室に入ったときの印象はかなり大切で、観る側に圧迫感や狭量感を与えないほうがいい。あれだけ広い会場を持つ東京展である。もう少し何とかならぬのかと思った。立体の部屋も狭く、次回からは背丈の低い立体作品は、どんどん他の広い部屋に設置しても良いのではないか。部屋割りも見直しを迫られている時期に来ていると思う。
「顕彰故展」の部屋も圧巻ではあるが、もっとゆとりを持って観れる空間構成が必要だろう。
その他1F、2Fともに、特に破綻をきたしている部屋構成はなかった。写真の部屋は出品者も多くなり見応えがあった。版画・イラスト・絵本の部屋も面白く見ることが出来た。しかし全体的な印象は
狭く感じる部屋と、ゆとりのある部屋の差がありすぎることであった。次回は最終的にもう一度見直し作品構成・部屋の広さ等、変える必要があるのなら思い切って変えてみるのはどうであろうか。
展覧会自体が一作品であるとの認識を持つことによって、それは可能になると思う。 |